ソーシャルワーカー歴10年以上の現役が教えます。ソーシャルワーカーとは【社会福祉士】

LIFE WORK

ソーシャルワーカーに興味がある人「ソーシャルワーカーって何?よくわからないな。」

本日はこんな疑問にお答えしていきます。

こんにちは、Fujiyaです。
僕は「社会福祉士」と「精神保健福祉士」の国家資格を取得しており、普段は”医療ソーシャルワーカー“として、患者さんやご家族の支援をしています。

気づけば10年以上経過していて、それなりに色々な事例を経験してきました。最近は福祉施設や大学などで講義をさせていただける機会も増えきました、内容は主に「ソーシャルワーカーについて」や「地域連携について」です。

先日も某大学で看護学科の1~2年生の学生に「多職種連携」についての講義をしてきたのですが、普段の授業で「ソーシャルワーカー」って名前は出てくるけど具体的な仕事内容や役割がどういうものなのか知らないという人が9割くらいの印象でした。

医療や福祉を専門に学んでいる学生が良く分かっていないのだから、一般の人たちは余計にわからずですよね。

ぶっちゃけ「ソーシャルワーカーの仕事」は範囲が広いので、専門性や線引きがわかりづらいのが難点です。個人的にはそこが職業的な課題の一つであるのではないかと思っています。

この記事では、僕らが必要とされる理由や専門的な視点、考え方などを説明しますので、この記事を読み終わるころには大体のイメージは掴めていると思います。

この記事の内容

  • ソーシャルワーカーとは?
  • ソーシャルワーカーの専門性

ソーシャルワーカーって何?

ソーシャルワーカーとは

ソーシャルワーカーは、病気や障害など様々な問題によって困難を抱えた人に対して社会福祉支援をおこなう専門職です。日本では新しい職種として思われることが多いのですが、イギリスで誕生して100年以上前からある職種です。​

でも、実際に『困難を抱える人に対して社会福祉支援をおこなう』と言っても社会には多様性があり、一概に『困難』と言っても様々な事柄がありますよね。生活においても「貧困」「子育て」「医療」「就労」などが考えられるので、ソーシャルワーカーの仕事ってとても幅広いです。​

資格は、僕のように「社会福祉士」と「精神保健福祉士」という国家資格を持っている人を指すことが一般的ですが、社会福祉支援活動を行う人の総称として言われることもあります。

ソーシャルワーカーの認知度は低い

​最近は病院のドラマとかでもソーシャルワーカーが出てくることがあるので知っているという人もいるかもしれませんが、個人的にはまだまだ認知度は低いなって思います。​

どんな場所で働いているのか?というと、病院や市役所、障がい者施設、介護施設、児童養護施設、最近は学校にスクールソーシャルワーカーという形で配置されていることもあります。2024年から「こども家庭福祉ソーシャルワーカー」という”こども家庭”分野に専門性を持つソーシャルワーカーも生まれる予定となっています。​

上記した「社会福祉支援」というのは、医療や介護・福祉などに関する相談・援助・調整です。これがとても幅広くて、病気や障害はもちろん”生活”しているだけでも社会福祉支援が必要になってくることはあるんですね。なので、幅広い分野や職場でソーシャルワーカーが必要とされているということがあります。​

なのに、実際は認知度が超低いんですよね。もっと社会に僕たちの存在をアピールするべきだと考えています。

ソーシャルワーカーの専門性

業務が幅広すぎて、悪く言ってしまうと仕事が”コレ”っていうのがわかりづらい、線引きがしづらい部分があります。​医師や看護師のように職業名を聞いても仕事のイメージがすぐに浮かばないです。現役ソーシャルワーカーですら、自分達のことを説明できない人がいるくらいですからね。

「相談に乗るんでしょ?」って感じですが、ぶっちゃけ相談は誰でも乗れるので『相談に対して専門的な視点と理論を持って相談者を評価(アセスメント)したり、支援の計画を立てていく』のが専門職/プロとしての役割だと僕は考えています。

相談業務については、プロセスや結果が目に見えずらいので、業務について曖昧さが付き纏います。​基本中の基本、バイステックの7原則なんてのもありますが、しっかりとした専門的な枠組みを意識して業務をすることが専門性を確立する上で重要です。

業務が幅広く、線引きがしづらく。さらに”ソーシャルワーカーと呼ばれることも曖昧。そういったことが認知度を妨げている要因でもあると僕は考えています。

病院の基準になっていた時もあった【ちょい足し知識】

病院ではソーシャルワーカーを、「ワーカー」「MSW」「相談員」と呼んだりします。

今はソーシャルワーカーがいない病院は無いと思いますが、少し前の時代のソーシャルワーカーがいない病院が多かったころは、良い病院か悪い病院か指標とされていることもありました。​

ソーシャルワーカーがいる=患者さんや家族のことを考えている/治療だけでなく手厚い支援が出来る

ってことなので、ソーシャルワーカーを配置している病院は良い病院、置いてない病院はイマイチな病院と言われることもあったんですね。実はこれは僕が高校生の時にソーシャルワーカーってどんな仕事なんだろうって思って購入した本に書いてありました。​

ソーシャルワーカーについて|まとめ

今回の内容をまとめます。大体のイメージが掴めたでしょうか?
ソーシャルワーカーの中でも「MSW」や「PSW」など中には区別をする場合もありますので、それはまた別の機会に解説していきたいと思います。

ソーシャルワーカーって何?

  • 困っている人を社会福祉の立場から支援する
  • 働く場所も幅広い、生活全般の問題に関わる
  • 業務も相談や調整など幅広い支援
  • 資格は主に「社会福祉士」「精神保健福祉士」

今回の記事は以上になります。
最後まで読んでいただきましてありがとうございました。